鍼灸師になるために国家試験は必要?
難易度もあわせてご紹介します
公開日:2024.03.26
鍼灸師は東洋医学を用いて人々の悩みにアプローチできる、魅力的な職業として広まっています。その能力は高く評価されていて、鍼灸院をはじめとしたさまざまな職場で求められています。そんな鍼灸師になるには、国家資格の取得が必要となります。国家試験を受験して合格ラインをクリアすることが、鍼灸師になるための基本プロセスの1つです。そのため鍼灸師を目指すのなら、国家試験についてしっかりと把握しておく必要があるでしょう。
本記事では、鍼灸師になるための国家試験の概要について解説します。国家試験の難易度も紹介するので、試験を受ける前の目安としてぜひ参考にしてください。
【 目次 】
鍼灸師になるための国家資格とは?
鍼灸師になるには、国家資格の取得が必要です。国家試験の概要をチェックし、必要な準備を整えておくことが、鍼灸師になるために必要なステップとなるでしょう。以下では、鍼灸師になるために必要な国家資格を解説します。
「はり師」「きゅう師」の国家資格が必要
鍼灸師になるには、国家資格である「はり師」「きゅう師」が必要です。「はり師」と「きゅう師」はそれぞれ別の国家資格ですが、どちらも鍼灸師の仕事に欠かせないものとなっています。「はり師」ははりを使った施術を行える能力の証明となり、「きゅう師」はきゅうを使えるスキルを明確にするために活用されます。両方の資格取得によってはじめて、一人前の鍼灸師になれるといっても過言ではないでしょう。そのため鍼灸師を目指す際には、2種類の国家資格の取得を目指す必要があります。
鍼灸師として働くのに国家資格は必須?
基本的に鍼灸師としての仕事を担当するには、国家資格の取得が必須です。仮に国家資格がない状態でも鍼灸院などに就職することは可能ですが、施術を行うことはできません。そのため鍼灸院も、「はり師」「きゅう師」の資格を持たない人材を採用するケースは少ないでしょう。鍼灸師として働くためには、基本となる知識・技術を身につけつつ、「はり師」と「きゅう師」を取得するための試験勉強も欠かせません。
「はり師」「きゅう師」の国家試験について
「はり師」「きゅう師」の国家資格を取得して鍼灸師を目指すには、国家試験の受験が必要です。国家試験の概要を把握し、どのような試験を受けるのかイメージすることが、合格への第一歩になるでしょう。
以下では、鍼灸師に欠かせない「はり師」と「きゅう師」の国家試験について解説します。
国家試験の概要
「はり師」「きゅう師」の国家試験は、年に1回実施されています。試験日はだいたい2月の後半に実施されるため、学校の卒業前に試験を受けることが可能です。試験地は令和5年度の試験を参考にすると、北海道、宮城県、東京都、新潟県、愛知県、大阪府、広島県、香川県、福岡県、鹿児島県、沖縄県となっています。(視覚障害者は各都道府県)
受験する際には受験願書、所定の写真、修業証明書・修業見込証明書・卒業証明書・卒業見込証明書のいずれかが必要です。受験手数料は14,400円となり、公益財団法人東洋療法研修試験財団が指定する銀行・郵便局に振り込みます。
国家試験を受けるための条件
「はり師」「きゅう師」の国家試験を受けるには、鍼灸科のある学校を卒業した・卒業予定の証明が必要です。大学や専門学校に進学して、鍼灸科での学習を進めることが1つのプロセスになります。鍼灸師として必要なスキルをスムーズに学ぶことも可能なため、まずは鍼灸科のある学校をピックアップし、進学の計画を立てることがおすすめです。
国家試験の内容
「はり師」「きゅう師」の国家試験の内容・試験科目は、以下のようになっています。
・医療概論(医学史を除く)
・衛生学、公衆衛生学
・関係法規
・解剖学
・生理学
・病理学概論
・臨床医学総論
・臨床医学各論
・リハビリテーション医学
・東洋医学概論
・経絡経穴概論
・はり理論および東洋医学臨床論、きゅう理論および東洋医学臨床論
同時にはり師ときゅう師の国家試験を受験する場合、受験者が申請することで、一方の試験が免除されます(きゅう理論・はり理論は除く)そのため鍼灸師を目指す際には、資格の同時取得がおすすめです。
国家試験の難易度
「はり師」「きゅう師」の国家試験の難易度は、そこまで高いというわけではありません。令和5年の試験を参考にすると、はり師の合格率は70.4%、きゅう師の合格率は71.7%となっています。合格ラインはともに、102点以上/170点です。過去の合格率を参考にしても、だいたい70〜80%程度は合格を勝ち取っています。そのためしっかりと受験に備えられれば、「はり師」「きゅう師」の国家試験に合格することは難しくありません。
鍼灸師の国家試験に合格するためのポイント
鍼灸師になるための国家試験に合格するには、いくつかのポイントがあります。以下では、合格に向けて必要になるポイントについて解説します。
試験に向けて早くから準備を進める
鍼灸師を目指すのなら、国家試験に向けて早くから準備を進めておくことが重要です。先の解説通り、鍼灸師の試験は決して難易度が高いものではありません。しかし、試験は年に1回しか実施されないため、些細な油断が人生に大きく影響することも考えられます。そのため確実に合格するために、しっかりと時間をかけて準備をすることが重要となります。
専門学校で対策を学ぶ
鍼灸師を目指すのなら、専門学校に進学して試験対策を学ぶ方法がおすすめです。専門学校は少人数制で授業展開をしているため、一人一人に対してしっかりとした試験対策を実施できます。専門学校は実習も豊富なため、実践的なスキルを在学中から学べる点もメリットです。国家試験に合格して卒業してからのことも考えると、専門学校への進学には大きな意味があると言えるでしょう。
まとめ
鍼灸師になるには、「はり師」「きゅう師」の国家試験を受験し、両方に合格する必要があります。2つの国家試験を受験するのは大変だと思われるかもしれませんが、同時に受験すれば一方の科目は免除されるため、実質1つの試験を受けるのと変わりないものになります。そのため鍼灸師を目指すのなら、「はり師」「きゅう師」の国家試験を同時に受験できる準備を進めておくのがおすすめです。
また、「はり師」「きゅう師」の国家試験を受験するには、専門学校の鍼灸科などを卒業・卒業見込みである実績が必要です。「スポーツ健康医療専門学校」の「鍼灸科」なら本格的な学習を通して、鍼灸師に必要な専門スキルの獲得を目指せます。卒業に合わせて国家試験を受験できるため、スムーズに鍼灸師として働けるでしょう。「スポーツ健康医療専門学校」の「鍼灸科」では実習を多く取り入れ、仕事に活かせる能力の成長を促しています。国家試験対策も万全なため、鍼灸師を目指す人に多くのメリットを与えられる学校です。
この機会に「スポーツ健康医療専門学校」の「鍼灸科」への進学を検討し、国家試験に備えるのもおすすめです。